仕事の求人を探すとき、あなたはどのような方法で探すでしょうか。まずはとにかくネットで検索してみるという人もいれば、求人サイトや転職サイトに登録する人もいると思います。
一般的な仕事の探し方というのはだいたい思いつく方法があると思いますが、翻訳の仕事の探し方というのは一般にあまり知られていないように思います。
というわけで、今回は翻訳の仕事の探し方でオススメの方法について書きます。
もしあなたが翻訳の仕事を探していて、自分に合った求人がなかなか見つからないと思っているなら、もしかするとこの記事が役に立つかもしれません。
翻訳者向けの登録サイトが便利
求職者や転職者向けに求人サイトがあるように、実は翻訳者には翻訳者向けの登録サイトがあります。
ネット検索などでひとつひとつ見てもいいかもしれませんが、やはり翻訳業界の求人ばかりが集まるサイトで条件などを比較しながら検討できるのが一番便利だと思います。
また、一般的な転職者向けのサイトでは、自分の経歴を登録しておくと企業からのヘッドハンティングなどを受けることができるサービスがあったりしますが、翻訳者向けの登録サイトでも同様に、プロフィールを公開しておくと興味を持った企業から連絡を受けることができたりします。
以前に別の記事でも少し書きましたが、無料で利用できる老舗のサイトとしては、翻訳者ディレクトリがあります。また、有料の会員制登録サイトにアメリアというサイトがあります。また、海外の求人までチェックしたい場合は、Proz.comなどのサイトもあります。
無料のサイトと有料のサイト、どっちがいい?
無料と有料、どちらを利用するかについては、これはサイトのサービスで何を重視するかにもよると思います。
とにかく無料でずっと利用したいなら無料のサイトに登録するのがいいでしょうし、有料サイトのサービスや特典を活用したいと思えば有料サイトに登録することになるでしょう。
私自身はというと、翻訳会社で正社員で6年ほど働いて、その後フリーランスの翻訳者になりましたが、最初の翻訳会社に就職したときもフリーになってから登録した翻訳会社も、ほとんど先ほど挙げた有料の会員制サイト、アメリアで探しました。
また、少しだけ海外の翻訳会社にも登録していますが、これについてもすでに挙げたProz.comの有料サービスを利用して登録しました。
つまり、私自身はこれまでずっと有料のサービスばかりを利用しています。
なぜ有料サイトばかりを利用するか
有料のサイトばかり使用していることについてはいくつか理由がありますが、最も大きいのは自分の名前やプロフィールなど、個人情報に関する扱いです。
プロフィールを公開して採用側の翻訳会社からの連絡を受けたい場合は、自分の個人情報を提供することになります。この情報が誰でも検索したり閲覧できるような状態で公開されてしまうと、ちょっと心配だなぁと私は思います。
悪意のある誰かがその情報を不正に利用しないとも言い切れないので、この点についてはほとんどの人が気になるのではないでしょうか。
そういうわけで、仕事を依頼したい企業、そして就職したり取引先を作りたい翻訳者だけが会員となって相互に情報にアクセスできるサイトをわざわざ選んで私は登録しています。
有料サイトのメリット
一般に有料サイトの求人の掲載件数は多く、内容についても幅広いと思います。また、未経験可の仕事も含め、利用者の経験や条件に応じた探し方ができるように工夫されています。
たとえば、私が利用しているアメリアでは、正社員なのかアルバイトなのか、といった勤務形態や、在宅の仕事なのかオンサイトの(現場に行って働く)仕事なのか、といった仕事の種類など、条件別に仕事を探したりすることができます。
また、新しく登録された求人が数日おきにメールマガジンで配信されるサービスがあったりするのですが、これが結構な頻度で更新されていて新しい求人情報がよく届きます。
フリーランスになると、仕事の打診の間隔がちょっと空いただけでも少し不安になったりします。そんなときに応募できる求人が豊富にあると、安心感を感じます。
また、私の場合は採用側の企業からの連絡を受けることができるようにプロフィールを公開しているのですが、実際にスカウトの連絡を何回かいただいたりしています。
そういった部分のメリットが大きいので、退会したいと思ったことは一度もありません。
というか、仕事がパタッとなくなる可能性があると考えると、私の場合は怖くて退会できません…
翻訳者向けの特典も充実
翻訳者が利用するソフトウェアやツールには、たとえば翻訳支援ツールなど、翻訳者だけが使用する専門的なものがあります。
有料の翻訳者登録サイトでは、そのようなツールの割引を受けることができたりします。
翻訳支援ツールにはさまざまな製品がありますが、多くは継続的にバージョンアップが行われるので、同じものを仕事で使っていると数年おきにアップグレードが必要になります。
たとえば、私はSDL Trados Studioという製品をずっと使用していますが、新しいものが出るとアップグレードしています。そのような場合にも会員価格で購入できたりします。
最後に
というわけで、今回は翻訳者向け登録サイトのメリットを中心に説明してみました。
これは、私がサイトを利用して実際に毎年、年会費を払いながら費用対効果を確認してきた結果です。
人によって好みもあるでしょうし、何を重視するかも違うと思うので、自分にあったサービスを見つけるのが一番大事ですね。